ねりまの南西

旅行記、勉強や研究、思うことなど

23才の九十九里浜

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 11月のある日、唐突に海が見たくなり、九十九里浜をとふらりと訪れた。
 
 23才になっちまったと 九十九里浜に叫んでしまったよ

 神聖かまってちゃんの歌「23才の夏休み」にこんなフレーズがある。これちなんで、23才である今年中にはなんとなく行きたいと思っていたところだった。どこの海でもまあ良かったが、そんなわけで千葉の東海岸へと向かうことにした。

 東京駅から京葉線蘇我駅まで乗り通し、そこから外房線へ乗り継ぐ。ちょうど東金線直通の電車があったため、それに乗った。

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千葉市街から離れるにつれ、だんだんとのどかな風景へと変わっていった。

 

 東金駅は東京から1時間と数十分にもかかわらず、随分とのどかな風体をしていた。平屋建ての木造駅舎に改札は1箇所で、屋内に長椅子の待合スペースのある駅だった。

 駅前のロータリーの隅から九十九里浜へ向かうバスが出ていた。小さいバスに乗り込み発車を待つ。九十九里鉄道というバス会社で、社名はかつて運行していた鉄道に由来するものらしい。車内の床はは木の板でできていて、降車ボタンは黄色くなって劣化していた。いったいいつから走っているんだろう。

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 西の下というバス停まで乗車し、そこから徒歩で海岸へ。バス停近辺は一応九十九里町の中心地らしい。八百屋や釣具店などの商店や大通り沿いにはホームセンターらしきものもあった。ホームセンターはこの前の台風のせいなのか外板がはがれていた。

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 数分歩いて浜辺に着く。思ったよりも広く、長い浜だった。人もまばらで爽快な潮騒と海風をほぼ独り占めできた。
思っていた以上にいい景色で心地よい場所だったので1時間くらい浜辺を散策した。

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 浜を歩いていると色々なものが落ちている。

貝や木の枝は数えられないほどあり、時々どこかから流れ着いたゴミが落ちている。

 そんな中に、ふと黄色い目立つビニール袋を見つけた。何かメッセージらしきものが書いてあった。

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どうやら、将来の夢を書いたものらしい。(名前のところは念のため消しておいた。)裏を見ると東京の学校の住所がかいてある。読んだ方はご連絡を、といったタイプのものかも微妙なところで、一体どういう目的で流したのか、それとも意図せず流れてしまったものなのか、ちょっと気になるところ。
 日が傾くにつれ段々と雲行きが怪しくなり、そろそろいい時間だったので帰途に就く。

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 近くの九十九里鉄道廃線跡を軽く散策したのち、片貝駅という名前に駅の名残があるバス停から東金駅まで戻った。東金駅に着くころにはもう辺りは真っ暗に。次の電車まで40分くらいあったので駅前に飯屋か喫茶店でもないか探してみた。

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案外何もない。あっても開いてない。唯一営業していたのが駅ロータリー前の持ち帰りコーヒー店。せっかくなので1杯買ってみる。店にいるうちに強めの雨が降ってきたので、古びたアーケードの下で飲んだ。わりかし冷えた日だったので温かいコーヒーはちょうど良かった。通り雨だったようで、電車が来る頃には止んでくれた。

帰りは路線乗り潰しも兼ねて成東経由で帰った。


気晴らしに良い旅だった。